ニラベルトの生活史

生活のアーカイブ

深爪「立て板に泥水」を読んだ

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深爪「立て板に泥水」

面白かった。なんともない日常を、俯瞰するように面白い視点で切り出して、心地いい痛快な言葉で調理していく。めちゃくちゃ読みやすいコラム。

その中から印象に残った文を一部抜粋。原文のままではない箇所も多々ありますがあしからず。

 

 

「だんなデスノート」 に込められた真なるメッセージ

だんなデスノートよりも闇が深いのはSNSでの過剰なのろけ。家でやれ。本人に直接言えばいいだけなのに、世界に向けて過剰に発信してしまう心理状態に闇を感じる。

周囲への牽制、他人から幸せと思われたい、不安感から来る自己暗示…。本当に幸せならいちいち他人に言いふらす必要はないのだ。

 

炎上する人、しない人

好感度が高い人は、少しでもイメージから離れた行動をすれば猛烈に批判される。みな無意識に「騙された」と思ってしまうからだ。

Twitterで流れてきた「コミュ障は距離が近づくたびになに話していいかわからなくなる。最初がだれにでも好かれる態度で人当たりがいいからだ。」 

 

「楽」は「悪」なのか

世の中の揉め事の大半は「自分は損したくない」が原因。「嫉妬心」を認めずあたかも、正当な理屈であるかのように批判するから争いになる。

 

子どもたちを脅さないで

「勉強しないとロクな大人になれない」と繰り返すよりも「勉強すればこんなに世界が広がる」と教えた方がはるかに有効ではないか。楽しいは続くから。

 

「察してくれない夫」に悩むすべての妻に捧ぐ夫婦円満の裏技

他人に「察しろ」と期待するのは傲慢極まりない所業。言葉で伝える努力を怠ったあげく、自分の思いどおりにならなければ、その全責任を相手になすりつける卑劣な行為だから。ダイレクトに伝えた方が精神衛生的にもいいし、こじらずにも済む。

なんでこんなことが起きるか、それは身内とみなす上の甘えがあるから。相手を取引先だと思う。

 

「ダメなものはダメ」を考える

いちいち子供にダメな理由を説いたうえで行動を徹底すると「納得できないからやらない(やる)」と判断する人間に成長してしまい社会で不適応を起こす。

 

執筆活動が「ただの主婦」に与えたモノ

執筆活動にあたって毎日おもしろいことは起こらない。当たり前のことを本当に当たり前のことなのかと疑い、なんとか面白部分を見つけようとする。