ニラベルトの生活史

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「パラサイト 半地下の家族」を観た

貧困に苦しむ家族の長男が富裕層の家から家庭教師を頼まれ、それから貧困家族が徐々に富裕家族を寄生していく。

 

とてつもなく面白かったけど、すさまじくキツい。しばらくは観れない…どんよりして帰った。それでも2時間ちょっとがあっという間に感じ、スクリーンに釘付けだった。

 

現代社会では貧困から抜け出すには選択肢は多様にありそうでなく、諦めることすら許されない空気で、コツコツとやっていくしかないと感じた。それで観た後、どんよりしたのは人ごとではなく、エンターテインメントとして描かれているこの映画のストーリーはきっとどこかで起きているという説得力があったからだ。半地下で暮らしている人、仕事がない人、災害に見舞われてどうしようもない人、富裕層の暮らしを羨望する貧困の人、それに恩恵を受けている貧困の人、地下室で生き延びている人…。「万引き家族」にしろこのような映画が流行っているのは、なんか一種の時代の「悲鳴」のようなもので、限界がきているのかな。

 

貧困家族の印象について。貧困家族にある設定として「DV」「アルコール依存」などがあるが、そういうのはない。みんな割と仲が良くて、お金を稼ぐことには前向きで、子供たちは現状を抜け出そうと勉強したり、受験にチャレンジをしている。とても賢いんだけど、どうしても貧困を抜け出せない。ただただ暮らしが大変なのだ。

 

富裕層家族について。こっちにも別に精神的にヤバいやつがいるわけではなく、仕事ができる夫、純粋な妻、学生の娘、活発な息子。一見夫婦間の愛情も問題なし。両親はやや息子を溺愛しているか。しかし直接的な貧困層に対する差別発言もない。なのに貧困層、富裕層は出会い、大きく唸って捻れて両者に大きなダメージを残していく。

 

ネットで見たんだけど、貧困層と富裕層が何かしらのモチーフで仕切られているらしい。すごい。

 

ピザ配達でも働き手がない現状。これまじか?

 

息子に家庭教師の引き継ぎを頼んだ大学生、お前に頼めば安心っていうのも「貧乏なお前に富裕層娘は恋心を抱かない」って見下しているのかな。でも英語の能力は買っていたってことだよね。

 

息子が家庭教師で稼いだお金が実生活に反映されたのかな。ぱっと見、食堂に外食に行っているシーンしか思いつかない。受験費なら当てているのか貯金なのか、借金返済になのか。

 

娘のサイバー能力かっこいい。タバコの吸い方もかっこいい。

 

どんどん犯行家族が寄生していくのは笑った。

 

母さん、家事能力もともとめっちゃ高いのかな。お父さんの車の能力も。

 

富裕主人が感じる「匂い」。それにもっとも嫌悪感を抱く貧困父。

 

富裕家族がキャンプのため家を1日開けるから、貧困家族が豪邸でドンチャン騒ぎする話。大雨の時点で「いつ帰ってくるんだろう…」

って視聴者の不安を煽る。これでもかっていうくらい引っ張って、来たのはまさかの元家政婦。顔あざだらけでやばい感じ。それからは衝撃の連続で、カオスの状況で家族が帰ってくる。やられたわ。

 

ジャージャーラーメン?めっちゃうまそう。って調べたらそこにも皮肉が…。

 

家庭内男尊女卑。なるほど。

そりゃ家庭教師に依存するか。

 

センサーライトかと思ったら地下で足音聞いてつけてたの怖すぎ。

 

地下室でセックスしてたの?

 

北朝鮮報道のモノマネ、笑っていいのダメなのか。

 

後半の富裕層パーティも怖かったなぁ。

 

貧困父、思いっきり刺しに行きましたね。

 

父は無計画が良いと息子に説く。しかし息子はラストシーンで計画を立てなきゃいけないという皮肉。それしか選択肢はないのか。

 

疲れたのでこの辺で。